セミナーにおける司会進行マニュアルの重要性とは?
セミナーでは、司会進行役を立てる必要があります。よりよいセミナーを開催するうえで、たいへん重要なポジションです。
そして司会進行には、じゅうぶんに練り上げられたマニュアルが必要です。
マニュアルの出来は、セミナーの価値そのものを大きく左右します。
本記事では、司会進行マニュアルの重要性などについて、詳しく解説します。
目次
1.セミナーにおける司会進行マニュアルの重要性
まずは、セミナーにおける司会進行マニュアルが持つ重要性を、理解しておきましょう。
司会進行における良質なマニュアルがあれば、セミナーの品質は大きく高められます。
1-1.進行が円滑になる
第一に、セミナー自体の進行が円滑化されるという点が挙げられます。じゅうぶんに練り上げられたマニュアルがあれば、司会進行はスムーズです。
・「次は何を言うのだったか?」
・「しまった、言うべきことを言い忘れていた」
というような事態は、ほとんど避けられます。優れたセミナーを提供するうえで、良質なマニュアルは必須と言えるでしょう。
1-2.柔軟な対応が可能になる
また、セミナーで不測の事態があった場合にも、練り上げられたマニュアルがあれば柔軟に対応可能です。「マニュアルで制御してしまうと、型にハマってしまって、柔軟に対応できないのでは」と懸念する人もいるでしょう。
しかし、実情はそうではありません。むしろマニュアルがあるからこそ、柔軟に対応できます。
マニュアルで台本が立てられているからこそ、「不測の事態があったら、台本へ戻そう」と考えやすくなります。
2.セミナーにおける、基本的な司会進行マニュアルの構成
セミナーにおける司会進行マニュアルは、おおむね以下のような構成になります。
・会場に関するアナウンス(開始前に、開始時間などを伝える)
・開会のあいさつ・謝辞
・休憩時間の案内
・質疑応答
・閉会のあいさつ
・退場の案内・謝辞
というような構成が、司会進行マニュアルの基本的な部分です。合わせて、講師や提供するコンテンツが変わるたび、その旨をアナウンスします。
ただしセミナーの属性や方向性によって、構成は代わります。「セミナー」と一言に言っても、種類はさまざまです。
社内勉強会と銘打たれている場合もあるでしょう。講演会やカンファレンスなどと呼ばれる場合もあります。PTA関連のものも、セミナーのひとつと考えられます。
セミナーの種類やコンテンツによって、構成は適宜変える必要があるでしょう。
3.司会進行におけるノウハウ
ただし、よく練り上げられたマニュアルがあったからと言って、すべてがうまく行くわけではありません。あくまでも筋道を立てるものだけであり、マニュアルに頼り切るのは危険なことです。
合わせて、以下のようなノウハウもおさえておきたいところ。
3-1.事前の打ち合わせが重要
やはり司会進行を円滑に進めるためには、事前の打ち合わせが重要です。
どれだけ素晴らしいマニュアルがあっても、不測の事態は起こるもの。「もしこのような事態が起こった場合、司会はどんな対応をするか?」というようなことを考えておく必要があります。
たとえば質疑応答で、誰からも質問されないということが起こったケースを考えてみましょう。だとすると、「司会が先陣を切って質問して、質問しやすい雰囲気に変える」というような対策が考えられます。
このように、事前に打ち合わせておくことが重要であるというわけです。
3-2.できるだけマニュアルを覚える
また、できる限りマニュアルは、覚えておくとよいでしょう。マニュアルを棒読みするだけでは、参加者からの印象が落ちてしまうこともあります。
できるだけマニュアルは覚え切って、むしろ会場の様子を観察できるくらいの余裕が欲しいところです。
3-3.回数を重ねてマニュアルをアップデートする
継続するセミナーで使われた司会進行のマニュアルは、アップデートしていくことが重要です。回数を重ねるごとに、マニュアルの不完全な点は、かならず見えてくるようになります。
何が不完全だったかを分析し、よりよいマニュアルへとアップデートするのが重要です。
4.マニュアルの作成について
上述した内容で、司会進行マニュアルを練り上げることの重要性は理解してもらえたと思います。しかし、セミナーを開催するたびにマニュアルを作成するのは、少し負担がかかる部分でしょう。
現在では「司会進行のテンプレート」なども無料で出回っています。
よほど特殊な司会進行が想定されない限り、テンプレートを利用するとよいでしょう。テンプレートに多少のアレンジを加えるだけで、じゅうぶん運用可能なマニュアルが用意できます。
5.まとめ
セミナーの司会進行では、マニュアルが重要な役割を果たします。司会進行が円滑であれば、セミナーへの評価やコンバージョンへつなげられるでしょう。
セミナー開催にあたっては、コンテンツや講師のスキルにばかり目が行きがちです。しかし司会進行という細かいディティールも徹底することが、よりよいセミナーを実現するうえで重要になります。