シンポジウム進行シナリオ、作成のコツとは
基調講演やパネルディスカッションなど様々な要素から構成されるシンポジウム。
テーマを多面的に討議するためには、様々な討議手法を盛り込むとともに一貫性のあるシナリオが重要です。特に当日の進行シナリオは参加者にテーマについて理解を深めてもらうためにも、事前にストーリーを検討しておく必要があります。
では、シンポジウムの進行シナリオはどのように作成すればよいのでしょうか。今回はシンポジウムの進行に必要なシナリオづくりについて解説します。
目次
1.プログラムを用意する
まずはシナリオ作りを行う前にプログラムを用意しましょう。
シンポジウムは様々な要素から構成されるため、どのような流れになるのかを決めておくことが重要です。
①開会挨拶
②基調講演:偉い方やスペシャリストゲストからテーマに関する講演をいただく
③パネルディスカッション:立場が異なって専門家数名によるディスカッションを繰り広げる
④分科会報告:学会のように分科会があるなら、それぞれの分科会からテーマについて深掘りをする報告をいただく
⑤功績者報告:優秀者や功績を上げた方の表彰とともに、功績者からテーマに関するコメントをいただく
⑥最終討議:全体を通じたテーマに関する結論について講演者と参加者全員でディスカッションを行う
⑦まとめのコメント:全体の総括として偉い人や代表者にコメントをいただく
⑧閉会の挨拶
このように、代表的な項目を並べてテーマについて理解が深まるような流れをつくりましょう。
2.シナリオを作成する
プログラムの流れが決まったらシナリオを考えましょう。
シナリオを考える際のポイントはシンポジウムの開催目的から検討する必要があります。どうすれば参加者の理解が深まるのか、あるいは何かを訴えかけるシンポジウムであれば、どうすれば参加者にテーマへの危機感を感じてもらえるのかを検討しましょう。
また、シナリオを具体化する際には、テーマについて深掘りするための手法を同時に検討することも重要です。シンポジウムは多面的な角度で議論を行う方法です。具体的には、どのような方法があるのでしょうか。
・講演形式
そのテーマにおける専門家やテーマに関連した有名人、功績者から講演をいただく方法です。
権威のある方からお話しをいただくことでテーマへの理解が深まると同時に、テーマに対する意識を高めることができます。
・パネルディスカッション形式
立場の違う専門家同士や専門家と素人の方など、違う立場の方からテーマについて議論を行う方法です。
異なる立場から議論することで、多面的な理解や気づきを得ることができます。
・表彰形式
テーマについて功績のある人を表彰する方法です。
表彰した後に功績者からコメントをいただくことで、参加者のモチベーションを上げることができます。テーマを継続的に盛り上げていきたい時におすすめの方法です。
以上のように、シナリオを考える際には様々な手法や様々な観点からシンポジウムの目的を達成できるように検討しましょう。
3.シナリオに入れるプログラム例
さらに具体的には、シナリオにはどのようなプログラムを入れたらよいのでしょうか。参考例をご紹介します。
・開会挨拶
開会挨拶ではシンポジウムの開催背景、目的を紹介しましょう。
なぜ、なんのために開催するかをしっかりと伝えることで、参加者のシンポジウムへの参加意識を高めることができるでしょう。
・主催者挨拶
シンポジウムにおいては「誰が」主催者なのかがとても重要です。
そのテーマについて専門的な主催者であれば納得感がありますが、テーマについて初めて主催する主催者であれば、なぜその主催者がシンポジウムを開催するに至ったのか、ストーリーを紹介しましょう。
・登壇者紹介
シンポジウムにおいて登壇者はいわば舞台俳優のようなものです。誰がどのような背景や経歴をもっていて、どのようなタイミングで登場するのかを説明しましょう。
またパネルディスカッションの際にはどのような立場からお話をいただくのか、それぞれの登壇者の立場を説明しましょう。
・質疑応答
シンポジウムのテーマについて理解を深めるためには、参加者からの質疑応答が不可欠です。
ある程度の想定質問を考えておくとともに、質問が出なかった場合に備えてサクラの質問者を用意しておきましょう。
・閉会挨拶
閉会挨拶ではシンポジウム全体のまとめを行い、開催した意義や目的の達成度を説明しましょう。
また次回の開催が決まっているようであれば、次回に向けてどんな課題があるのかを参加者に示すようにしましょう。
4.まとめ
シンポジウムでは、進行表やシナリオがテーマについての理解を深める重要なツールになります。予めシンポジウムの目的や意義を確認したうえで、どうすればその目的を達成できるのか検討を行いましょう。その上でシナリオを作成しておけば、シンポジウムを成功に導くことができるでしょう。
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