教育と研修では何が違う?それぞれの意味や教育体系・社内研修についても徹底解説!
人事担当者は「教育」と「研修」という言葉をよく使用しますが、どちらも言葉の意味が非常に似ています。そのため、上手く使い分けができていない担当者も多いのではないのでしょうか。
そこで今回は、「教育」と「研修」それぞれの意味や、関連する言葉として登場する「教育体系」、「社内研修」についても紹介します。
目次
「教育」と「研修」の意味と違い
まず始めに「教育」とは、知識やスキル・人間性を伸ばすために相手に働きかけることです。例えば、新入社員に対してビジネスマナーや挨拶・名刺の渡し方などを教えることは教育という意味になります。
一方の「研修」とは、一定期間で知識やスキルを高めることです。新入社員を1週間〜1ヶ月など、あらかじめ期間を決めて指導する場合には研修と呼びます。
逆に、期間が決まっていない場合は研修と呼びません。
知識やスキルを伸ばすという点では「教育」と「研修」は同じ意味ですが、期間の有無によって異なるので覚えておきましょう。
社内教育のメリット
社内教育のメリットは以下の通りです。
・自社に合った教育ができる
・いつでも自由にできる
・企業理念など共有しやすい
1つずつ解説します。
自社に合った教育ができる
社外で教育する場合には、基本的に外部の講師が指導してくれますが、講師や教育内容によって自社の方針と合う合わないがあります。
しかし、社内教育であれば全て自社に合った教育を行うことが可能です。
いつでも自由にできる
外部講師に依頼して教育を行ってもらう場合、講師のスケジュール調整などを行わなければいけません。
一方、社内教育では教育担当者の時間さえ確保できればいつでも自由に教育することができるので、スキマ時間の有効活用にも繋がるのです。
企業理念など共有しやすい
社内教育では、OJTのように上司が教育担当者としてマンツーマンで教育することもあります。
社外教育と比べて企業理念などが共有しやすくなり、帰属意識の向上になります。
帰属意識を高めることで、離職率の低下にも期待できるのです。
社内教育のデメリット
一方、社内教育のデメリットは以下の2つです。
・教育担当者の負担が大きい
・教育内容に差が生じる
順番に見ていきましょう。
教育担当者の負担が大きい
社内教育では、教育担当者に選ばれたら通常の業務に加えて指導の時間を確保する必要があります。そのため、普段の業務が忙しい人にとっては負担が大きいと感じるかもしれません。
教育内容に差が生じる
OJTの場合、教育担当者によって指導方法やペースが異なります。
そのため、同じタイミングで一緒に社内教育を始めたのにも関わらず、教わっている内容やペースが全く違うというケースも珍しくありません。
社内研修のメリット
社内研修のメリットは以下の3つです。
・コストを削減できる
・短期間で効果が実感しやすい
・社内講師のスキルアップにも繋がる
1つずつ見ていきましょう。
コストを削減できる
外部講師に研修を依頼する場合、交通費や宿泊費などの研修費用がかかってしまいます。
しかし、社内研修では講師を社内の中から選ぶので、研修費用が一切かからずコストを削減することが可能です。
短期間で効果が実感しやすい
研修は期間を定めて行います。短期集中型の場合が多く、短時間でスキルやノウハウを習得することができるので、効果が実感しやすいのも特徴の1つです。
社内講師のスキルアップにも繋がる
社内研修では講師も社内で選びます。社内講師に選ばれることで、受講者に理解してもらうためのプレゼン力や対応力などを磨くことができます。
社内研修のデメリット
メリット同様にデメリットも3つあります。
・社内講師を探すのが難しい
・社内講師への負担が大きい
・社内講師によって差が生じる
順番に解説します。
社内講師を探すのが難しい
社内研修では講師も社内で選びますが、選定基準が非常に難しいです。
同じ職場で働いている従業員が受講者に教えるので、日頃の勤務態度が悪かったり尊敬できる人物ではなかったりする場合には受講者も聞く耳を持ちません。
人事担当者によっては他の部署とあまり関わりがないというケースもあるので、社内講師を探すのであれば、部署ごとにアンケートを取ってふさわしい人物を選びましょう。
社内講師への負担が大きい
社内講師に選ばれた人は、他の業務に加えて研修に必要な資料の作成やプレゼン練習など、あらゆることを行わなければいけません。
社内講師の負担が非常に大きいので、社内講師を選んでも他の業務が忙しくて断られるというケースも少なくないのです。
社内講師によって差が生じる
社内講師の中でも人前で話すのが得意な人もいれば苦手な人もいます。
そのため、同じ内容の研修であっても受講した後の理解度や満足度に差が生じてしまう可能性があるのです。
「教育体系」・「研修体系」とは?
教育と研修に関連する言葉として挙げられるのが「教育体系」と「研修体系」の2つです。
「教育体系」とは、自社で行う教育の位置付けを表した図のことです。
具体的には将来的に目指す人物像や組織像・教育スタンスなどがあります。
教育体系を作成する目的は、教育や研修を開催しやすくするためです。
教育や研修を開催する時には、経営陣などに実施する目的や理由などを説明しなければいけません。
しかし、教育体系があることによって一目でわかるので、理由を説明する手間が省けます。
また、経理理念や事業戦略などの一貫性を図ることができるというメリットもあります。
一方の「研修体系」は、集団に所属している人材に対してスキルやノウハウを習得させるために作り込まれたカリキュラムのことです。
最近では、研修体系が整っているかどうかで入社を判断する求職者も増えてきているので、非常に重要な要素と言えるでしょう。
研修体系を構築する目的は、計画的に人材を育成するためです。
企業は人材によって成り立っているため、事業規模を大きくしたいのであれば、人材の育成は必要不可欠となります。
しかし、日々の業務に忙殺してしまい、人材の育成まで手が回らないという企業も少なくありません。研修体系を構築することで、計画的かつ戦略的に人材育成を進めることができます。また、研修を定期的に開催することでスキルの定着化にも期待できるのです。
教育体系と研修体系はどちらも非常に重要なので、導入を検討してみましょう。
まとめ
今回は、「教育」と「研修」それぞれの意味や関連する言葉として登場する「教育体系」、「社内研修」について紹介しました。
社内教育や社内研修は自社に合った内容にすることができたりコストを削減できたりするなどのメリットがあります。しかし、担当者の負担が大きいなどというデメリットも生じるので、内製化するというのは非常に難しいです。
そんな時には「アウトソーシング」を利用しましょう。
アウトソーシングでは、担当者以外でも対応できる定型的な業務を委託することができます。そのため、リソースの確保が可能です。
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他のアウトソーシングサービスと異なり、内製化支援も行っているので、最終的に社内で業務を完結したい場合にもおすすめです。
自社に合った無理のない方法で教育や研修を行いましょう。