伝わる研修資料の作り方|オンラインでも効果を上げる作成ポイントを解説

公開日:2021.10.22  更新日:2022.09.30

社員研修をおこなう上で、「研修資料」というのが必要になります。

研修資料の読みやすさやわかりやすさによって、研修の充実度や受講者の理解度も大きく異なってくるため、非常に重要です。

近年では、リモートワークの普及によってオンライン研修も増加傾向にありますが、画面越しで情報を伝えるにあたって、研修資料の内容にさらに力を入れる企業も増えてきました。

そこで今回は、研修資料の作成で準備することオンラインでの効果も上げる資料作成ポイントについて解説します。

 

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1.研修資料を作成する目的

研修資料を作成する目的は主に2つあります。

口頭での説明では分かりづらい部分を補う

研修の実施プログラムの形式としてよく中心となる形式に「講義型」があります。

いわゆる登壇者の一方通行での進行場面が続く講義型では、受講者にとっては長時間集中力を持続させるのが難しい点や、口頭だけでは理解がしにくい点が発生する、などの注意点が発生します。

また冒頭でも述べた通り、最近では、オンライン研修を実施する企業も多くなっており、こうした講義型の注意点はオンラインの「画面越し」になることでさらに顕在化してきています。

口頭では伝わりにくい数字データや関係図、実際にイメージを想起しやすい画像など、研修資料に工夫を用いることで「視覚的に理解を深める」ことができ、研修内容の理解や知識の定着に大いに役立ちます。

研修が終了してからも復習できる

研修は、新たな知識を学ぶ場であることが多いです。

特に新入社員研修などの場合、受講者である新入社員は、初めて取り入れる情報量が非常に多い状態にあります。どれだけ集中して研修に挑んでいたとしても、口頭説明だけで全てを理解するのことは難しいです。

「研修でのインプット⇒実践でのアウトプット⇒復習でのインプット…」と繰り返し機会を重ねることで、研修で得た知識を深めることができます。

そのため、研修後に情報を定着させるための復習材料としても資料が活用できるよう、内容を検討してみましょう。

 

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2.研修資料の作成前に準備すべきこと

研修資料の作成前に準備すべきことは主に3つあります。

目的とテーマを確認する

まず始めに、「研修の目的とテーマ」を確認しましょう。

研修を受けた後に、どのような知識を身に着けていてほしいか、どのような行動を取ってほしいのか、という研修のゴールから逆算して、資料に落とし込む必要情報を検討するのも1つの方法です。

また、研修に参加する人の情報量のレベル感も意識しましょう。

例えば新入社員に教えるのであれば、初めから社内の専門用語などを使ってしまうと、言葉の意味が分からず、その後の内容も理解できないということもあります。

反対に中堅社員向けの研修場合には、社内の共通言語を1から説明する必要がない場合もあります。

研修内容に対しての前提の理解をどこまで出来ているのかによって、資料へ入れ込む情報は取捨選択することも可能です。

構成を決める

目的とテーマ、資料へ取り入れる情報の確認ができたら、資料全体の構成を決めていきます。

全体の構成を決めずに資料の作成をいきなり始めてしまうと、内容が前後してしまう、情報の過不足が発生してしまうなど、修正の時間が思った以上にかかってしまう場合があります。

また、構成段階ではいきなりスライドを作成していくのではなく、まずはテキストのみで必要な構成要素を書き出してみましょう。そこから「見出し」レベルで情報をまとめていき、必要な説明の詳細を落とし込んでいきます。

PREP法と呼ばれる以下の文章術を意識してみましょう。

 

Point(結論)」

Reason(理由)」

Example(具体例)」

Point(結論)」

 

こちらを意識することで、受講者に伝わりやすい構成を考えることができます。

情報収集を行う

資料で伝えたい内容に納得感を与えるために、説明の根拠や裏付けとなる情報を事前に集めておきましょう。納得できる理由があることで、理解が深まります。

稀に起こってしまうケースが、社内で使われていた言葉と、一般的に世間で使われている言葉の認識に乖離があった場合です。研修主催側は当たり前のように使用していた言葉も、受講者にとっては別の意味で伝わっている可能性、などは見落してしまう傾向があります。

そのため、この言葉はこうした意味で使用されている、など、前提の認識合わせとして情報を伝えることも場合によっては必要になります。

 

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3.研修資料を作成する時に気をつけるポイント

研修資料を作成する時に気をつけるポイントを5つ紹介します。

社内の意見を反映させる

研修資料を作成する時には社内の意見を反映させしましょう。

研修の内容は企業によって様々です。会社の中でも、いくつかの部署によって分かれているのであれば、部署ごとによってどういう研修内容をしたいのか異なります。
そのため、まずは社内の意見を可能な限りヒアリングすることで、具体的に参考となる情報が得られます。

例えば新入社員研修へのヒアリングの場合には、入社1-2年程度の会社に慣れてきた社員に

 

・「今働いていて、研修を思い返したときにもっと欲しかった情報はあるか」

・「逆に、研修のこの情報のおかげで業務に助かった、という情報はあるか」

 

などの質問を行い、実体験から反映させることも効果的です。

社内の意見から、研修に必要な情報を把握した上で研修資料を作成しましょう。

伝えたい内容を詰め込みすぎない

資料には、伝えたい内容を詰め込みすぎないようにしましょう。

資料はあくまでも研修を受講する上で、重要な情報の定着、口頭で分かりにくい部分の視覚的補助など、「口頭での説明を補うための役割」です。そのため、研修中のトーク内容全てを書き出すような内容となってしまうと、資料で補足する意味が薄れてしまいます。

箇条書きなどの簡潔な表現やビジュアルを活かした表現など、資料の特性が活きる情報を重視し、情報量は極力絞るよう意識してみましょう。

資料に目次やページ数をつける

研修の進行によっては、内容が前後する場合や、前の内容を改めて引用する場合などがあります。その時に、資料も一度戻って確認する必要があるので、目次やページ数をあらかじめ記載しておくと、進行担当者も受講者も見つけやすくなります。

また、目次が構成されていることで、受講者が復習する際に確認したい内容をすぐに見つけることができるメリットがあります。

色を使いすぎない

研修資料を作成する時にはなるべく色を使いすぎないようにしましょう。

色を使いすぎると、どの部分を強調したいのか、情報の重要度が分かりにくくなります。資料を作成する前に、あらかじめ強調する部分の文字色や、背景色などを決めておきましょう。

読みやすい基本の組み合わせは背景色が「白」、文字色は「黒やグレー」とされています。その他「タイトルや小見出しなどのテーマとなる色」「強調する場合の色」と、全体でも3、4色以内に留めることで、ページに統一感が生まれます。

余白を作っておく

資料では情報量を出来るだけ簡潔化することが重要ですが、視覚的にスライド1枚に対しての情報量を抑えて余白を作ることは重要です。窮屈にならないように、文字同士、画像などの要素同士にも十分な余白与え、情報が頭に入りやすいようにしましょう。

また、対面型の研修で実際に印刷した資料を配布する場合には、余白を作成することで、受講者がメモをとるスペースとして活用できるメリットもあります。

講義形式での研修ではどうしても受講者は受け身にになりやすいところを、メモを取るという行動で主体的に研修に参加することができ、さらに受講者の復習にも大きく役立ちます。

 

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4.研修資料を公開している企業

実際に研修資料を無料で公開している企業を紹介します。

1社目は「サイボウズ」です。

サイボウズは、新人ITエンジニアに向けて研修資料を作成しましたが、誰でも閲覧することが可能です。
HTTPやDNSの仕組みなどを理解することができるので、エンジニアの人にとってはとても有益な資料となっています。

 

 

2社目は「ミクシィ」

ミクシィではスマホゲームの中でも有名な「モンスターストライク」の開発に関わった人が講師として研修しています。
資料だけではなく、動画も公開しているので参考になる人も多いはずです。

 

 

この他にも「セガ」や「サイバーエージェント」などの大手企業が、研修資料の他、研修目標やスケジュールなども公開しているので、資料を作成する際に参考にしてみてもいいかもしれません。

 

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5.研修資料の改善でさらなる研修強化へ

今回は研修資料の作成目的やオンラインでの効果も上げる作成ポイントについて解説しました。

近年ではコロナウイルスの影響や、就業のリモート化の普及の影響もあり、「早期退職を防ぎ、即戦力として会社に定着してもらう」という観点から、研修の新たな体制強化を検討している企業は続々と増えてきています。

今回ご紹介した研修資料の作成は、研修効果の向上を求めるにあたり欠かせない業務の一つです。しかし、他の業務に追われていて、研修資料の作成に手が回らない、十分な時間を割けないという企業も少なくありません。

そこでオススメなので「アウトソーシングサービス」です。

研修の準備や運営をアウトソーシングすることによって、担当者は研修資料の作成や内容設計などのコア業務に注力することができます。

弊社、株式会社ニューズベースでは、「研修運営アウトソーシングサービス」を提供しており、研修の事前準備から当日運営までの各種オペレーション業務を一括で支援しております。

年間400件以上のアウトソーシングサービス実績とノウハウで、安定した研修運営の実施から、ご担当者様の業務を可視化することで、研修運営体制の標準化を図るご支援も可能です。ご検討段階でのご相談も可能ですので、こちらからまずはお気軽にご相談ください。

本記事を参考に、アウトソーシングの活用で、研修資料の改善をはじめとする更なる研修強化対策をご検討してみてはいかがでしょうか。

 

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参考資料:
花王|勉強会・研修資料の作成のコツ
DOCUMENT STUDIO|研修資料の作り方は?パワーポイントで作成するコツを紹介
IT media NEWS|「動画で助かる」「IT基礎知識が一通り学べる」──各社が公開した新人エンジニア向けの研修資料が話題に 人気資料まとめ

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