2018年採用事情!採用イベントって本当にやるべき?

公開日:2018.08.06  更新日:2019.11.06

 

2018年現在、採用担当者を悩ましているのが中途採用市場における有効求人倍率や、新卒採用市場での内定保有率からも把握できる採用市場での「売り手優位」の状況です。

そこで、重要となってくるのが、会社説明会や面接はもちろん、本格選考前のインターンシップやオリエンテーションなどの採用イベントです。求職者が企業の印象を決めるのが上記の場にあるからということは、言うに及びません。

企業は採用イベントを単なる人材雇用の場と捉えず、各採用イベントを戦略的に組み立てることで、採用コストを低下させることができるばかりでなく、自社のブランディングを確立することも可能です。

効果的な採用プロセスを確立したい、とお悩みの担当者はこちらの記事から採用のヒントが見つけられるかもしれません。ぜひご一読ください。

 

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1.売り手市場で頭を抱える採用担当者

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就職氷河期とまで言われた1990年代後半から2000年代前半や、リーマンショックの影響で大学新卒者の就職が困難となった2010年頃とは違い、現在の採用状況は「売り手市場」であると言われています。厚生労働省は平成29年の報告書の中で「全国的に有効求人倍率が増加している」「正社員の就職率の増加」ということに言及しています。

データを見ると、厚生労働省が発表した平成30年5月時点での有効求人倍率は1.39倍、新規の求人に至っては実に2.04倍になり0.5倍を割り込んでいた平成21年から比べると求人全体で実に倍以上の増加になっています。

国内全体の雇用状況が活性化することは良いことなのですが、企業の採用担当者の立場からみると手放しで喜べない状況があります。一つは少子高齢化が進み、長期的な視点では若者を中心とした労働力人口が減っていく可能性があること。

そしてもう一つは短期的な視点で、どうやって優秀な人材を会社に迎え入れるかということです。売り手市場は企業間での優秀な人材のとり合いであるとも言える昨今、採用担当者としては、短期的な採用プロセスをどのように改善していくかが最も切実な問題点でしょう。

 

そのために必要なことの一つが、求職者と企業をマッチングする場「採用イベント」に力を入れることです。

 

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2.企業と求職者がマッチする採用イベントはこの4種類

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企業と求職者をマッチングするイベントは「会社説明会」「インターンシップ」「オリエンテーション」「面接」の4種類が挙げられます。

 

会社説明会
創立の経緯や経営理念、事業内容など企業の大まかな情報を収集するのが会社説明会の大きな目的です。求職者にとってはインターネットで集めることのできる情報とも重複しますが、説明会でしか得られない参加者向けの資料や企業担当者の人物や印象、応募者への細やかな対応など企業カラーの一端を知ることができます。また、同じ企業を目指す求職者同士との交流が図れるできるというメリットもあります。

 

インターンシップ
主に社会人経験のない新卒の学生に行われることが多く、一定期間実際に企業で業務を体験しながら、業務内容や働く職場の雰囲気などを体験します。希望する企業で働くという体験をすることでイメージと実際との違いを体感することや、自分の希望の再確認、適正の確認なども行うことができます。
学生にとっては会社説明会よりも、より深く企業を知ることができる場であり、企業側にとっても学生の適性や、やる気などを見ることができる場であるといえます。

 

オリエンテーション(選考判断に影響しない面談)
就職活動に際してのオリエンテーションとは、選考判断に影響しない面接と言えます。業説明会よりも少人数で行われることが多く、求職者は説明会では聞けなかったより具体的な業務の内容について知ることができます。選考には影響しないので、参加者は気負うことなく質問をすることができるのが大きな特徴です。

 

面接
会社説明会やインターンシップ、オリエンテーションは求職者が応募した企業の実情を知り、応募先として選考するための、いわば就職活動の中間プロセスです。それに対して、応募先の企業に自分の意思を表示し、就職を目指す最終プロセスが面接です。

 

採用イベントで重要なポイント
それぞれの就職イベントでは企業側も求職者側も目的とすることは違いますが、企業側が共通して求められるのは、それぞれにイベント参加者に応じて自社の魅力を伝えることです。例えば会社説明会では企業が創立した背景や理念を中心に述べることで社会的なニーズや貢献度といった魅力を伝えることができるでしょう。

インターンシップやオリエンテーションではより実際の業務に近い視点から説明することで、働きや、やりがいといった視点から魅力を伝えることができます。それぞれにイベントに合わせて俯瞰の視点からマクロの視点へと自社に魅力を整理して、上手に伝えることが大切です。

 

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3.採用イベントで成功した企業が得たメリット

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1.ブランディングの確立
企業のアピールポイントを整理して伝えることは自社の強みを整理することにも繋がります。明確に整理された訴求ポイントは、自社のブランディングを確立して求職者に強い印象を与えることができます。

 

2.採用コストの削減
採用イベントの際に、企業カラーや風土をしっかりとアピールすることで、応募者の希望とのミスマッチを防ぐことができます。また、「とりあえず大企業だから応募しておくか…」といった就職志望側の優先順位が低い応募が減る可能性もあり、結果的として採用に関するコストの削減にも繋がります。

 

3.競合企業との差別化
ブランディングの確立や応募イベントを戦略的に進めることで競合企業との差別化が可能になります。また、何年も採用イベントを重ねることで、求職指向の揃った求職者の応募が集中し、企業のブランティングが更に強められ、より競合先との差別化が強化できるという好循環も期待できます。

 

4.面接だけではわからない求職者の一面を知る
採用イベントを戦略的、体系的にすすめることで、面接本番だけでは分からない求職者のさまざまな面を知ることができます。例えば、選考書類では学業の成績は振るわない人物が周囲への気配りがあることや、仲間の士気を向上させる影響力のあるムードメーカーである可能性もあります。

 

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4.考え抜いた採用企画を実現するには

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採用市場は状況により目まぐるしく変化します。前述の有効求人倍率一つとってみても、平成21年の0.5倍以下から平成30年の1.39倍へと急上昇しています。そのような状況のなかで企業の採用担当者がイベントや採用戦略を毎年構築することは難しいと言えるでしょう。

応募者の人数により、採用戦略やそれに付随するイベントの内容も大きく変わります。100人の採用イベントと1,000人の採用イベントでは準備にも当日の運営にも全く違った経験が求められます。企業のイベント運営に特化した外部企業に相談し、運営への協力や必要に応じて委託を行うなどアウトソーシングをすすめていくことも大切でしょう。
ここで弊社が担当した採用イベント運営を事例をご紹介します。

 

・富士ゼロックス株式会社様事例

イベント会社のニューズベース|会社説明会と就活生

-会社説明会、選考会、入社式までの採用イベント

課題:学生を採用することを目的として、会社説明会、選考会、入社式まで一貫して社内の施設を利用し、東京、大阪、名古屋で同時に開催されていました。
イベント開催の実務も内製していました。しかし、受け入れる就活生数の増加もあり、社内での対応に限界がありました。
参加者が増えることにより、準備や当日の運営など行うべき実務が山積みになり、細かい部分での抜け漏れが発生する可能性が高くなっていました。採用に関わる事務作業が、コア業務である就活生と向き合った対応を切迫していました。

 

解決策:企業の各種イベントを実施してきたノウハウを生かし、ニューズベースはイベントの計画段階から参加。イベントの準備段階から当日の運営までやるべき事を洗い出し、整理を行うと共に実施マニュアルを作成。イベントに携わるスタッフの誰もが理解しやすい形に具体化し、各採用イベントがスムーズに進行するようサポートを行いました。
結果として、当日の運営は抜け漏れのリスクが軽減し、時間の余裕ができたスタッフが学生さんへの対応に専念することができるようになりました。
また、マニュアルを作成した事で、イベントの流れが確立し、富士ゼロックス様の社内での引き継ぎも大まかな状況・流れの確認程度で済むようになり、毎年安定した運営を行えるようになりました。

 

 

5.まとめ

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企業の採用戦略は企業の経営にも大きく関わる大切なことです。しかし採用プロセスや傾向は社会や景気の動向に大きく左右されます。

採用戦略の乱れは長期的には企業の経営戦略にも影響を与えかねません。経済状況が変化しても幅広く対応可能な戦略的な採用プロセスを確立することで、他社に負けないブランディングや競争力を手に入れることが可能です。
外部に委託することは、ご紹介した富士ゼロックス様の事例のように、関わるスタッフが変わっても安定した運営をすることが可能です。

 

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参考

※1 出典:一般職業紹介状況(平成30年5月分)について:厚生労働省
※2 出典:労働市場分析レポート第74号 ハローワークにおける正社員就職の状況:厚生労働省(平成29年1月31日)

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