周年記念イベント記念品、本当に満足度の高いノベルティとは?
企業の「周年イベント」や「周年パーティー」は、会社の節目や、従業員の労いも兼ねて、組織内のモチベーションの醸成をする目的で行われる“社内イベント”の一環としての意味合いや、取引先の企業やその他ステークホルダーに対して、良好な関係を継続させるために開催する目的など、企業のプロモーションの一部としても有効活用することができます。
そんな周年イベントを開催する際に、記念品を配布することで一過性のイベントではなく、従業員エンゲージメント及び、各ステークホルダーとの良質な関係を構築することができるのです。
本稿では周年(社内)イベントを開催するにあたり、なぜ記念品が必要となるのか、またどういった品物が喜ばれるのか、具体的な記念品や各企業の取り組み事例をもとに、記念品の必要性について解説していきます。
目次
1.周年記念品、なぜ必要?
みなさんは会社の存続平均年数をご存知でしょうか?
日本国内におけるベンチャー企業の生存率は、創業から5年で15.0%、10年後は6.3%、20年後は0.3%と、数値から見てわかるように、ほとんどの企業は何らかの理由により廃業に追い込まれてしまっている現状があります。
それほど長期にわたって企業が存続することは難しく、一方で存続年数が長くなるにつれて社会に与える価値や影響が大きくなるといえます。
そのため、周年イベントにおいて単なる飲み会や意見交換の場にするのでなく、記念品を配布することで、「日頃の感謝を伝える」と言った基本的な意味合いから、「従業員のモチベーションの向上」、「各ステークホルダーとの信頼関係の構築」、「自社のプロモーション効果」など、従業員エンゲージメントを醸成させる目的や、記念品を見た際に思い出が蘇るなどの効果もあります。
このように、記念品を用いることで周年イベントの効果を最大限に高めることができます。
2.どのような記念品が喜ばれる?
周年記念品の必要性がわかっても、実際にどんなものが人気で何を配布すれば社員に喜ばれるのか、ニーズがわからないとお悩みの企業や関係者は多くいらっしゃいます。
実際に周年イベントを開催し、記念品を配布する企業でも、
「記念品がマンネリ化してイマイチ」
「個人の趣味嗜好に偏っていて使い道がない」
「記念品の大きさによっては荷物になりかねない」
などの声があがるなど、社員から喜ばれる記念品を配布できている企業は多くはありません。
周年記念品を毎回作成している「株式会社ベネフィット・ワン」では、従業員100人に「もらって嬉しい周年記念品はどのようなものか」というアンケートをとり、下記のような3点の内容をまとめています。
・「自分で使い道が選べる」
・「持ち運ぶ際にかさばらない」
・「気持ちが伝わる」
組織に属する社員の数が増えるに比例して、個々人の価値観や使い方も多様化することが見て取れます。そのため配布する記念品は使用用途が限定されるものでなく、各個人が有意義に使えるものを選択することが良しとされています。
記念品を配布する際は、周年イベントや式典等の場面で直接渡すことが想定されます。そのため荷物になるものや割れ物などは好まれない傾向にあります。
また、記念品を検討する上で、重要なのは社員や外部の方々に「気持ちが伝わる記念品」であるということが大前提になります。
ステークホルダーの方々に日頃の感謝を伝えるツールとして、記念品を活用するようにしましょう。
2-1.「文房具」
ペンや万年筆、付箋やカレンダーなどの文房具類であれば、利用頻度も高く、多く従業員がいる企業でも万人受けする記念品になります。
デザイン自体もベーシックなものから、オシャレで普段使いできるものと多岐にわたるため、あらゆるシーンで利用することが想定されます。
価格帯も数百円から数千円単位で作れるものが多く、コストパフォーマンスに優れているためおすすめの記念品と言えます。
2-2.「ギフトカード類」
先述した「喜ばれる記念品」のキーワードを、すべて体現したアイテムとなるのがギフトカード類になります。
ギフトカードであれば、個人の趣味嗜好にとらわれたり、使用用途を限定することなく使えますので、どんな人にも喜んでもらえる記念品になります。
またカードの券面をオリジナルにデザインできたり、気軽に持ち帰ることが可能なため、特別感を演出しつつ、メッセージ性のある記念品を配布することができます。
2-3.「食料品」
あまり記念品に向かないように思う食料品も立派な品物となります。
近年ではおせんべいやカステラ、どら焼きやおまんじゅうなどに、社名を刻印して記念品として贈呈するサービスも人気の1つになります。
こちらは形としては残りませんが、消耗品のため相手を選ぶことなく渡すことができますし、人気のある食料品であれば喜ばれること間違いなしです。
2-4.「PC周辺機器」
USBメモリーやモバイルバッテリーなど、近年のビジネスシーンでは必需品となるPC周辺機器も記念品として喜ばれる1つになります。
PC周辺機器であれば、公私ともに普段使いができるため実用性もあり、長いスパンで使えるアイテムになるため、従業員のモチベーションや帰属意識を高めることにフォーカスすることができます。
2-5.「食器類」
少々価格帯としては高くなるものの、バカラやティファニーなどのハイブランドの食器類も立派な記念品になります。
バカラでは法人向けサービスの1つに刻印によるオーダーがあったり、ジュエリーのイメージが強いティファニーですが、カップなどの食器類を取り扱っているため、社員の記憶に残るイベントや、社員のモチベーションを高めたい企業にとってはおすすめのアイテムになります。
3.実際に周年記念イベントで喜ばれた記念品
3-1.「トラベレックスジャパン株式会社様」
トラベレックス株式会社は、40年以上にわたり世界中の外貨両替のリーディングカンパニーとして、外貨の卸売りや決済サービス、ATMなどの両替業務を請け負うアウトソーシングを世界各国で展開しています。
今回のイベントは「15周年記念祝賀会」として、感謝の気持ちを強く意識したプログラム構成になっており、ゲストの皆様に配られたお土産にもその姿勢は表れています。
記念品として配られたのは、日本文化の形で、感謝の気持ちが込められた創業400年の老舗和菓子店「萬年堂」の「蒸物製 御目出糖」です。
高級感やお祝い品として最適であることはもちろんですが、日本でもトップレベルの老舗の銘菓のひとつに数えられ、今後のトラベレックス株式会社のゲン担ぎとしても用意された記念品で、参加されたゲストの方々に大変喜ばれた記念品になります。
3-2.「ヌーベルグループ様」
ヌーベルグループは、2017年に創業30周年を迎えたヌーベルバーグカンパニー様を筆頭に「ヌーベルグループ30周年記念イベント」として、グループ社員およびそのご家族合わせて330名が参加されました。
「社員の笑顔とつながりを広げた周年イベント」として、
・30年の歴史を感じてもらい、次のステージに向けての節目にすること
・心から楽しんでもらうこと
の2点を両立させることがイベントの成功と位置付けて開催されました。
記念品としては、出発する際にバスの中で提供された水のペットボトルが30周年記念仕様と特別なものであったり、旅のしおりや小物入れ、USB充電器が一貫して周年イベント特別仕様に作られており、終始様々な仕掛けが用意されていました。
結果として、移動の時点から社員同士が楽しんでくれて交流が深まり、ホテルでの周年記念パーティーが始まる前には、社員全員で30周年を祝おうという良い雰囲気が出来上がっていました。
4.まとめ
今回は周年イベントや式典の際に配布する記念品について、その必要性やどのようなものが喜ばれるか、また具体的な品物の解説、実際に喜ばれた企業の記念品の事例を合わせて紹介してきました。
単にイベントに合わせて記念品を用意すれば良いというわけではなく、企業側から従業員や取引先、すべてのステークホルダーに向けて、感謝の気持ちはもちろん、多種多様なニーズに沿い、渡す側に配慮されたアイテム選びが重要であることがお分かりいただけたかと思います。
また、存続年数が長くなるにつれて、企業の歴史や節目に開催されることが多い周年イベントですが、企業が主体的にテーマやプログラムを設定して記念品を決めるなど、周年イベントにおける記念品の必要性が増しています。